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「コズミック・イラ」辞書

OMNI Enforcer

読 み おむに えんふぉーさー

【 説 明 】

  • ザフトの武装蜂起に対抗するため、国際連合を母体に発展、民主的に結成された国際組織である。また、所属部隊は民主的な連携を円滑にするため、地球連合加盟国の自国軍が独立を保ったまま指揮系や装備を統一している。
    地球連合軍と通称され、その正式名称は
    O.M.N.I.Enforcer:Oppose Militancy & Neutralize Invasion Enforcerである。

    Oppose (対抗)Militancy (闘志・交戦)& Neutralize(無効化・中立) Invasion(侵略・侵害)Enforcer(規律や法律の執行官・警察官)
    訳すとするなら、
    「あらゆる侵略・侵害に対し中立を保ち、抗戦により対抗、法の執行を行う調停組織」
    と云ったところである。つまり、基本強制力のない努力規定で各加盟国の裁量に委ねていた国際連合を、より法的強制力、執行力を強める形で結成されたもので、早い話が地球圏国家の保安官。

    因みに劇中の主要組織の中でも地球連合は特に若い組織であり、第1話の時点で創設から約2年しか経っていない。 (ただし、国際連合が母体であるため、ある意味で最も歴史が深いとも言える)

    ザフトの武装蜂起の説明のため、C.E.70年2月5日プラント側指定の会場、コペルニクスに集結した事務総長を含む国際連合首脳陣が爆弾テロにより爆殺、全滅させられた事件

    「コペルニクスの悲劇」

    を、きっかけに国際連合が発展的に解消する形で同7日に創設された。
    (会場まで指定した主催者側であるプラントの代表は、シャトルの故障により「運良く」現地入りが遅れ、開始時刻に大幅に遅刻したためたった一人難を逃れた。もっとも主催した側なため本来は最も早く現地入りするのが当たり前であり、この非常に不自然な遅刻は実行犯を特定する有力な状況証拠となった)
    主な構成国家は、国際連合常任理事国、プラント理事国をはじめとする地球の先進国が中心である。具体的には先進国である、大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国のプラント理事国及び、南アフリカ統一機構、南アメリカ合衆国などで、オーブとスカンジナビア王国以外の地球国家が加盟した。

    地球連合軍の戦力内容は、地球先進国の各軍を中心としており、人類史上初の全世界規模の常設安全保障組織である。
    将兵の制服を始め全ての兵器が共通規格化されており、加盟各国軍は国軍としての独立性を維持しながらも高度な指揮系、柔軟な運用が可能である。
    運用兵器までも統一しているのは、NJによりそれ以前の兵器が使用不可もしくは稼働不全に陥ったため、ザフトに対抗可能な兵器の種類が限られたため、同じもの(特に、MSはGAT規格機及び近似機ばかりである)が普及したという背景もある。

    加盟国及びその各自国軍が独立性を維持しているが故に、意志の決定方法が「民主的」になるため加盟国同士での駆け引きが度々行われ、即応性に欠ける部分も多々ある。
    またオーブ解放作戦では、国防産業連合理事のムルタ・アズラエルが同行、現場レベルの一部指揮官は彼の注文、意向に従う事もあったが、オーブ解放作戦に出撃した部隊は、新型機(彼の会社の新商品?)等のモニタリング部隊の側面が強く(地球のほぼ全国家が加盟している連合全体に比べれば)極小規模なものでしかなかった。

    連合の最優先目的はあくまでビクトリア宇宙港奪還作戦であり、ビクトリア基地奪還に向かった部隊こそが本隊であり、105ダガー、デュエルダガー、バスターダガー、レイダー制式仕様やソードカラミティ、ディープフォビドン等を装備するエース部隊を中核とし、大量のストライクダガーを動員する本命の部隊であった。特にストライカーパックの実用化に成功し同時代のMSの中でも圧倒的な汎用性を誇る105ダガーや、連合初の水中戦MSであるディープフォビドンの活躍は、促成のパイロットながら目を見張るものがあった。

    ブレイク・ザ・ワールドの発生の際は、地球連合全軍を挙げて壊滅した各地、地球全土に救援・救助部隊を派遣、悪天候な上、物資が不足するなか救助活動に従事、さらには被害にあえぐ各地の混乱に乗じたコーディネイターのテロや、ザフトとおぼしき部隊の施設襲撃も過酷な状況下ながらそれらを確実に鎮圧し被害を最小限にくい止め、精力的に復興支援に尽力し常設安全保障組織としての役割担っている。

    後に、プラントの提唱するデスティニープラン阻止のため復興に手漉きの一部の部隊を月面アルザッヘル基地にまわすが、地球の復興を最優先にしたため後手にまわってしまった事もあり、ザフト軍が接収したレクイエムによりアルザッヘル基地ごと壊滅する。
    その際、自らも基地に赴き指揮をしていた大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドも死亡したが(大統領制度は常に代役が控えているため、副大統領などに速やかな指揮権の移譲が行われたと考えられる)、残存した部隊は再編成され、それにオーブ軍も合流、メサイア攻防戦に出撃した。
    設立の経緯、及び最も発言力が強い国がプラント理事国の大西洋連邦である事から地球国家の調停執行機関、安全保障組織としてザフトの武装蜂起鎮圧、ザフトからのプラントの奪還、ザフトの地球侵攻阻止をさしあたっての主要目的としており、C.E.73年初頭には、地球の主要国家に加え、赤道連合、汎ムスリム会議もすでに加盟しており、最終的にはオーブとスカンジナビア王国をも加盟し、地球全国家の加盟が果たされた。
    (参加国の多くが遺伝子コーデネイトを禁じているが、殆どの国が生まれてしまったコーデネイターへの理解はあり積極的に社会に受け入れているため、格差の原因を遺伝子コーディネイトに求めるブルーコスモス思想による軋轢の原因ともなっている。これは前大戦時に、ブルーコスモス思想を積極的にプロパガンダに利用したことも一因であるが、元々大西洋連邦を始め地球の大国には、合わせて大多数(最新の設定では5億人)のコーディネイターが所属しており、 地球の全人口は約100〜150億人、諸問題はあるものの共存は成立している状態である)

    戦後の動向はハッキリとは分からないが、COIN(Counter Insurgency対ゲリラ・対暴徒・対テロリスト)戦向けの可変モビルスーツ「ワイルドダガー」を70機製造し、各地の反連合勢力(テロリストのコーディネイター等)の掃討にあたったり、更に数十年後にもダガーL部隊の存在がある(この部隊はオーブの支配を打破する目的で編成された)とする文献もあり国際調停役としての役割を果たしていると考えられる。

    主力兵器はモビルスーツ偏重主義のプラント・ザフトとは対照的に、非常にバラエティに富んでおり柔軟な部隊編成が可能である。モビルスーツにおいて、一部の試作機・特務機を除きストライカーパックシステムの成功により優れた汎用性と耐用年数を獲得したダガータイプとその派生機を重点的に開発・配備する一方で、高性能な大型モビルアーマーおも次世代の主力とするハイローミックスな構想を持っている。

【コメント】

  • 制式名称が作中で一度も言われないため、知名度が低い。
    じつは、武装蜂起したザフトに対抗するために作られた非常に歴史の浅い組織で、指揮系を統一して部隊の編入・統合・同盟などが速やかに行える様にし、諸々の事情から武装や装備を統一しており殆ど見分けがつかないが、
    あくまで加盟国それぞれが保有するそれぞれの自国軍の寄り合い所帯でしかない。
  • 『SEED DESTINY』中盤でZAFTのデュランダル議長の演説により、親ロゴス派と反ロゴス派(親デュランダル派)に国家単位で分かれてしまい、結果として親ロゴス派が敗北した。しかし、反ロゴス派もその中心人物であったデュランダルがクライン派に敗れたため、その後二派閥が再び足並みをそろえたのか、それとも一方が他方を吸収したのか不明である。
    なお、親ロゴス派、反ロゴス派ともに地球連合を名乗っていたため、その軍事部門はどちらもOMNI Enforcerを名乗っていたはずである。
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