「機動戦士ガンダムSEED」の登場人物 |
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ムルタ・アズラエル
| 読み | むるた・あずらえる |
| 登場作品 | 機動戦士ガンダムSEED |
| Ｃ Ｖ | 檜山修之、佐藤ゆうこ「子供時代スペシャルエディション版」 |
| 主な搭乗機 | ドミニオン |
【 説 明 】
- コーディネーター徹底排除を訴えるナチュラル原理主義集団”ブルーコスモス”の盟主で、地球連合・大西洋連合において国防産業委員会の理事をも務める人物。
自らの肝入りで開発させた3機の新型ガンダムをさながら玩具、そのパイロットを”生体CPU”と称して電池のように扱い、そのガンダムチームのオブザーバーとして、あろう事か軍属でもないのに戦艦のブリッジで我が物顔に振舞い、他のクルーからは煙たがられていた。
ザフトからNジャマー・キャンセラーのデータを入手した彼は、渋る連合高官を押し黙らせ、核攻撃を強行させる。ボアズを落としたまでは良かったが、ヤキン・ドゥーエではザフトも”ジェネシス”を使用、最終兵器の撃ち合いという、阿鼻叫喚の地獄絵図を宇宙に展開した。
しかし、ヤキンを陥落させるために放った核攻撃隊”（皮肉な名前だが）ピースメイカー部隊”、3機のガンダムは次々と討たれていく。恐怖のあまりキレた彼は撤退を進言するナタルを撃つが、ナタルは最後の力でクルーを退艦させ、ブリッジを封鎖、宇宙で心中させようとする。
この暴挙に怒りを増大させたアズラエルはさらにナタルを拳銃でなぶり、迫りくるアークエンジェルのブリッジに特装砲（ローエングリン）を叩き込むが、ムウの捨て身の行動で防がれる。
そして最後は恋人を失ったマリューが、怒りの一撃をドミニオンのブリッジに放ち、ナタルごと消し飛んだ。
- 国防産業連合理事であるものの本来は民間人に過ぎず、軍艦に乗って指令を下す法的根拠は、存在しないのだが、ブルーコスモスの盟主であり、戦争の激化からも連合側にはブルーコスモス思想の人間が多くいた。
彼が登場した頃の連合は連合軍側も平然とアズラエルの行いを受け入れている事からブルーコスモス思想は、軍部にシビリアン・コントロールを無視させるほど浸透していたようである。ちゃんと異を唱えたのは本編を見ただけではナタルだけだった。
非人道的だが合理的であり、外伝ではサハク姉弟と密接な関係があり、連合への秘密裏な協力の見返りとして、オーブへの不介入の約束、ソキウスや後期GAT-Xシリーズの派生機を提供していた。
しかし、ロンド・ギナ・サハクが第三次ビクトリア攻防戦に参戦していると同時にオーブは連合に侵攻されており、アズラエルはオーブ侵攻を渋る者を正論と屁理屈で黙らせ推し進めた。
この事はサハクにとって寝耳に水だった様でアズラエルはサハクに連絡すらしてなかったことが分かる。
死の商人、経営者として非常に有能な人物であることは間違いないが、上記で書いたように人としては信用できない人物。
ドミニオンに乗った際、他人の神経を逆なでする様な態度でナタルに接し、慇懃無礼な態度を取り続けた。
最終決戦においてジェネシスではなくプラントに核を撃つという凶行に走るなど暴走する。
その事からナタルに不信感や嫌悪感を与え続け、最後には彼女に裏切られる。
またドミニオンのブリッジにはブルーコスモスはいなかった様で誰も彼を助けようとはしなかった(ナタルの場合は彼女がそう命じたからだが、アズラエルの場合、全員が彼の言葉を無視している)。
その最期はコーディネーターに対する憎悪と自身の性格が原因で滅び去ったとも言えるものだった。
皮肉な事にその最期は彼が最も憎んでいたコーディネーターたちの指導者であるパトリック・ザラとよく似ている(パトリックも部下に反逆されて死んでいる)。
【コメント】
- どういう訳なのか、ＧジェネやスパロボなどでＳＥＥＤとＧガンが同席する場合、この人物はデビルガンダムに絡んでいることが多い。
ＳＤガンダムＧジェネレーションＤＳにおいては、一度死んだのにＤＧ細胞の力で復活し、コアユニットレインと共にデビルガンダムに乗って登場してきた。
ちなみに声優の檜山修之氏曰く、このキャラクターは過去自分が演じた悪役の集大成だそうな。
- ナタルの件はひどいと思うが核攻撃については（少なくともボアズやヤキンは）本人の言うように当然だと思う。結果的にボアズ戦まともにやったら兵士はもっと大勢死んだはずだしジェネシスについてはどうせ半分おかしいパトリックが撃ってたと思う。
- 確かに核兵器を平気で使うことに倫理観がおかしいというのはわかります。
でも戦争ですし殺したのはザフトの兵隊であり民間人でもなく投降兵でもないので虐殺とはいいがたいかと・・・でもナタルを銃撃したりプラントに核攻撃したりしたのは、ああもうコレはだめだなとはおもいましたが・・・
- 実は非常に分析力と判断力に長けた人物で、戦場での状況判断も戦略面ではナタルより遥かに的確だった。特にジェネシス発射後にはパトリックの真の狙いが地球にあることを見抜き、ナタルの撤退論を一蹴した判断。一方で戦術面では疑問こそ口にするが基本的にナタルの好きなようにやらせていた。核使用に関してもNJCがプラント由来のものである以上、先に撃たれる可能性も捨てきれず、フリーダムやジャスティスのような強力なNJC搭載MS量産の可能性もありました。頭脳と技術力に差がある上に原理主義のパトリックがプラントを掌握してる以上、連合側に残された猶予はほとんどなく、短期決戦で勝ち急いだアズラエルの判断は極めて合理的と言えます。この辺はさすが企業経営者といったところでしょうか。
- 言い方が悪いけど、言ってることは正しいと思う。
- 軍需産業の総帥をしつつブルーコスモスの盟主として動き、実戦にも参加するという、
異常なまでの多彩な働きをしていた男。
殆ど無人のドミニオンのトリガーを握り、歴戦艦アークエンジェルに
ローエングリンを直撃コースに持っていくという、民間人とは思えない程の腕前を見せた。
常に人を小馬鹿にするような悪役キャラであったが、発言はＳＥＥＤの中では非常にまとも。
プラントを核攻撃した事にしても、ＮＪ無差別投下で１０億人？虐殺したプラントが
ジェネシスを持ち出した時点で、プラント吹き飛ばさないと地球が壊滅する可能性が
あるんだから当然の決断としか思えない。
- ものすごく単純化してしまえば、「一分の理を十分にしてしまう人」。
このタイプの人間が主導権を握ると、自分の意見は間違いではないはずなので全面的に（あるいは第一義的に）認めるべきだと主張するため、方向性は硬直化し状況は加速度的にエスカレートする一方に陥りやすい。なぜなら、他の可能性ややり方を排除してしまうから。
特に対立の構図だと、片方がこのように硬化すると、もう片方も相手が態度を変えないので別の手段を模索できずに硬化せざるを得ない。結果的に報復合戦になり、まさに「撃たれる前に撃つ（用意をする）」「撃たれたら撃ち返す（準備をしておく）」ということになり、どちらが先に撃ったか、どちらが過剰な報復をしたかに関わらず、「ほら、見たことか」的な他者を非難することでの自己弁護の論理が支配的になり、負の連鎖に陥ることになってしまう。大変危険であると言えよう。
- 結構正論言ってるよね
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