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ホト・フィーゼラー
読み
ほと・ふぃーぜらー
登場作品
機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画
C V
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主な搭乗機
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【 説 明 】
レオポルドの祖父。ジオンが共和国として建国された当初から多大なる貢献をした11人である「オリジナル11(イレブン)」の一人であり、ジオニック社創設メンバーでもある。現在は隠棲しており、愛しい孫がフィーゼラー家を出た心情を理解している為、静かに孫を見守り、その安全を守るべく手を尽くすのみである。
レオポルドの許に「レギンレイヴ」の手紙を届けたのは彼の同僚ジャンだが、その手紙に使われた封蝋のワルキューレの紋章はホトが嘗て「レギンレイヴ」だった頃に使っていたのをロートレックに貸したモノである。
共和国として出発したジオン建国に貢献したが、孫可愛さに「国家の大事」と掲げて陰謀を推し進めるセシリアに水面下で対峙し、ロートレックらと接触する等愛しい孫を守るべく全力を尽くした。
クロリス(2011/05/23)
【コメント】
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【主なセリフ】
2〜3年経ったら帰って来られるように手を尽くす、それまでは外で女と人物を磨いてくると良い。
お前は対外的には総帥府に勤務していた小娘に過ぎんからな。それで身柄の拘束を解くよう働きかける事が出来た。おそらくセシリアもお前の事は語るまい、あの娘はそういう子だ。
彼女はギレンに近すぎた…連邦に引き渡さざるを得まい。
連邦は共和制においての自治は認める方針だ、彼女の身柄一つで交渉を難儀させるわけにもいかないだろう。
私がお前達総帥府の計画に気づいたのは8ヶ月ほど前…レオを公安に放り込む時に公安の内部事情を調査させた時だった。大事な孫だからな、それぐらい当然だろう?その時に一人の公安捜査官が失踪しているという事を知った。私は予感から、その事件の調査をさせた。公安内部に陰謀があるのなら―――フィーゼラー家の一員であるレオは利用されかねないからな。
そう…その後、デイビッドの行方を調査させたが…難航した。だが手がかりは意外な処からやってきた。
首都防衛指弾司令「ロートレック・ハミルトン」だ。我々ジオニックは言わば顧客のニーズを探るために様々な部隊に調査員を潜り込ませている。軍からの要望に応えているだけでは後手に回り、商品開発で他メーカーに先手を打たれるかもしれない。だから事前に軍が将来何を欲しているのか把握しておかねばならないためなのだが、調査員はたまに顧客ニーズ以外の情報も送ってくる。その中にデイビッドとロートレックが連絡を取り合っているという情報があった。私はしばらく静観していたが、レオが連続爆破テロの担当になったと聞き腰を上げた…ロートレックと接触し…彼とデイビッドが何を欲しているのかを確かめたのだ。デイビッドは自由を欲し、ロートレックは一年前に粛清されかけ…今度はそれを利用しようとしている親友を案じていた。それは孫の安全を願う老人のニーズとも合致したというわけだ。お前も私と…同じだったのだろう?
孫のため手を尽くしてくれた者を責める言葉は持ち合わせていない……レオはこの共和国で好きに生きれば良い。私は彼のためにこの状況を用意した、後は彼の選択だ。
私はもうただ見守るだけだ…だが、その前に一つ…珍しくレオが私に頼み事をしてきた…何でも世話になった人の遺言だとか。
知っている。と言うより、私は過去「レギンレイヴ」だった。「レギンレイヴ」は特定の個人名では無い、古くはデギンが秘密工作を行う者に与えたコードネームだった―――その後はザビ家が…今は総帥府が様々な工作のために使っている。
そうだ…実体があったり無かったりと様々だ。私の時は共和国建国の際に古巣である月面企業体との折衝に、その名を使った。
宇宙移民は事実上の棄民政策だったとは言え何も全員が嫌々宇宙に上がったわけではない。その中には宇宙開拓時代に未来を感じて自ら宇宙に出た者も確かに居たのだ、宇宙世紀が進む内に揺籃期を脱したサイドの中に政治的独立を望む声が次第に出てきたのは歴史の必然だったのだろう。しかしジオン公国が現れるまで、それは夢でさえも無い非現実的な話だった…なぜだか分かるか?
独立し国家の体裁を維持するにはそれまで連邦任せだったインフラであるコロニーをスペースノイドが自ら建設し、支えなければならない。さらにはそれらを守るための軍事力も必要だった、そしてこれら全てを成立させるためには重工業は不可欠だ。それまでのサイドは連邦政府の政策により、それを持てなかった。生活に必要な重工業製品を押さえておく事は連邦にとって各サイドを支配する上での格好の担保となる、ましてや軍事に転用可能な物をサイドが独自に生み出せるような状況を作るべきではない。宇宙に必要な物は全て月に集められ、連邦が握っていた…。
そうだ。この国はそもそもデギンの野望から生まれた物だが、その意志は利己的な物では無かった。宇宙移民者が辿るべき一つのモデルケースとして「独立国家」と言う物を示してみせたかったのだ。そして技術者だった私は彼の野望に乗る事にした、U.C.0050の事だ。その後、私はそれまで関係を持った月面企業体などで同志を集め――――サイド国家建国の是を説いた。無論…連邦に対して秘密裏にだ。最初数人だった同志は、その内に月面と各サイドをまたぐシンジケートを形成するにまで至った。そして何重ものルートを確保し、必要な人と物がサイド3に流れるようにお膳立てをした。シンジケートのメンバーリストが世に出れば世界は驚嘆するだろう、連邦の大物官僚や議員も含まれているのだからな。そのシンジケートは未だに機能し、生きている。
ああ…つまり水面下…深海とでも言うべきか…極深い部分で連邦とジオンはルートを持っていると言う事だよ、だからこそ安心して戦争が出来るというわけだ。
身の保全のために有望な賭け馬全てに投資をしておくギャンブラーは常に居る…………こうして経済と物流の基盤を整える目処を得たデギンと我々はサイド3に重工業コロニーを建設―――徐々に規模を拡大させ、今では戦艦やMSを自前で開発・量産するにまで至っている。宇宙世紀始まって以来…これらを成し遂げたサイドは他に存在していない………――私が「レギンレイヴ」を使っていたのはここまでだ。私と同時期にこの名を名乗っていた者も居るかもしれんし、これ以後も当然居るだろう。
レオ…この国で生き残る秘訣は自分が知る必要の無い事は知らずに済ませる事だ。
だが…ただ一つ断言出来る事がある。
「レギンレイヴ」はザビ家を決して裏切らない。
サスロは切れ者だった。当時サスロはギレンの右腕として主にその実行面を支えていた。ギレンの知能と知性、そしてサスロの実行力…ダイクンの死後…生まれたばかりのジオン公国はこれに支えられていた。人を遠ざけ一人で熟考を重ね…鋭利な物腰のギレン、大胆快活…多数の部下を持ち常に民衆と交わっていたサスロ。果たして国民はどちらを好きになるかな?
二人が生きていたら国は割れていたかもしれない。しかし…そんな事になっては生まれたばかりの公国は内部から瓦解し、連邦の介入の前にひとたまりも無いだろう。対策は起こってからでは遅いのだ…起こる前に徹底的にやらねばならない…ちょうど、その時に不満を持っている者を煽り立てれば…皆まで語る事もあるまい?
人の上に立つ一族とは…そうしたものだし、そうあらねばならない。まとめ上げる立場の者達が二分したら民はどうなる?国家は?そこに感情が入る余地などは無いのだ。責任のある一族ほど要求される…その度合いは激しく…深い、お前はそれが良く分かっていると思っていたが?だからフィーゼラー家を出たのだろう?オリジナル11の孫と言う立場は辛かったか?レオ…。
…その言葉、自身に対する言い訳ではないのだな?
良いか…レオ…起こっている事象は単純に見えて…単純ではない。しかし…動機は複雑に見えたとしても単純な物だ…起こっている事も重要だが――その結果どうなるのか…そちらを推測する方がお前にとって重要だと思うがね?誰が思い描いた未来になるのか…皆…未来は自分の思い描いた物にしたいものなのだよ。さぁ…行きなさい。アンリ・シュレッサーは待ってはくれんぞ?
私は今や…お前の祖父でしかない男だ。
……ズム・シティが騒がしいそうだな…レオ…エリースちゃんも一緒か?
ハイスクールの頃から綺麗な子だったが――磨きがかかったな。
お前も元気そうだな、レオ。
ん…私を捜していたらしいがどうした?今さら実家が恋しくなったわけでもあるまい。
このマリーを覚えているかな?昔一緒に遊んでくれた子だ、老犬だがまだ元気でな。私がこの様だから散歩にも連れて行ってやれん、頼めるかな?
詳しくはハインツに聞きなさい…。
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